人類最強のヴェネチア|西尾維新|人類最強の請負人、哀川潤が連続殺人犯に挑むノンステップミステリー

人類最強のヴェネチア

あらすじ

人類最強の請負人、哀川潤は、天才で可愛い19歳にして心理学の権威の女の子、軸本みよりと、かの赤神家のお嬢様お付きのメイド長、班田玲と共にヴェネチアで起こった二つの謎を解き明かすことになります。

一つは、みよりが教鞭をとるケンブリッジ大学で数学を学ぶ生徒たちが天才数学者、オイラーによる定理、「ケーニヒスベルクの橋」(ある川に七本の橋が架かっていた場合、それぞれの橋を一回ずつしか渡らずにすべての橋を渡るには、頂点へ至るルートがすべて偶数であるか、至るルートの数が奇数の頂点が二つあるかのどちらかの条件を満たしている場合に限るという定理)を検証しにいったのだけれど、あろうことかその定理を覆す結論が出てしまったという謎です。この謎を検証するために、美女三人はヴェネチアの街中を歩き回ります。

そして、もう一つの謎は、ヴェネチアで連続殺人を起こしている、通称「アクアクア」の正体です。溺死ならぬ溺殺を繰り返すアクアクアの歪んだ殺人動機とは?天才美女三人組は、連続殺人犯の魔の手から逃れ、立ち向かい、真相に辿り着くことができるのか?

最後には二つの謎が密接に繋がり合い、思わぬ真相へ!?西尾維新さんが贈る最強に面白い物語の世界へ皆さんもトラベルしてみては?

感想

三人の天才美女たちのキャラクターが面白すぎる

現実離れした個性に溢れている三人のキャラクターたちのやりとりを約300ページ、ずっと聞いていられるのが堪らないです。

西尾維新さんの小説はいつも言葉遊びが楽しくって、日本語を楽しんでらっしゃる、うふふ、といつもニヤニヤしながら読んでいるわけですが(気持ち悪くてすみません笑)、今回、いつにも増して絶好調の言葉遊び具合です(笑)潤の突っ込みがテンポがよくて楽しいし、最強の請負人と心理学の若き天才とこちらも天才で聡明なメイド長の知性があふれ出す散りばめられた語彙や知識の数々を面白おかしく味わえるところに西尾維新さんの本でしか出会えない醍醐味があると思います。

そして、半田玲のキャラクターが個人的にとても好きです。誰よりも殺人事件に対する好奇心を隠せずに、知らぬ間に色々な場所へ潜入調査をしてしまったり、かと思いきやイタリアのカフェラテにハマって、突如マシーンを買いに行って極めてしまったり、ゴンドラに乗るときには、帽子や楽器まで用意しちゃって人一倍ヴェネチア人の気分を味わっていたりと、とにかくおちゃめでたくましくて、可愛いんです!(ベタ褒め)

また、みよりの潤に対するツンツンした返しがいつも絶妙に面白い。そして、一人称が終始一貫して、「天才でかわいいわたし」なのがツボすぎます(笑)

狂気的な連続殺人犯が隠す思わぬ正体

そしてキャラクターの個性だけでなく、ストーリー展開がまた面白い。殺人犯が狂気的すぎてゾクゾクしますが、これも西尾維新さんの世界だからこそ、巧みな比喩や独特の語彙で表現できる残酷さであると思います。

殺人犯の心情描写と美女三人組の活動の様子が交互に描かれているので、自分は結末が分かった気でいたのですが、最後のまさかの展開に驚かされ、また、犯人の正体の悲惨さ、絶望的な運命がグサりときました。

大暴れする最強の請負人、潤と共に、人間が造りし水の都、ヴェネチアを走り回りませんか?

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