マスカレード・ナイト|東野圭吾|犯人は誰!?好奇心を刺激するエンターテイメント小説!

マスカレード・ナイト

あらすじ

ある日、「練馬独居女性殺害事件の犯人が、大晦日の夜に、ホテル・コルテシア東京のカウントダウンパーティに現れる」という密告状が警察のもとに届きました。警察によるホテルでの潜入調査が行われることになり、新田は、再びホテルマンに扮し、鋭い眼光を光らせてお客様の怪しい動きを観察することに。

 

ホテルへ現れるのは変な人ばかり。偽名を使っていたり、不倫相手とよく使うホテルを家族サービスで利用したり、プロポーズの演出から上手く断る方法まで聞いて来たり、はたまた食品サンプルの誕生日ケーキを作るように頼んで来たり。年末のホテルは、仮面を被った怪しい行動をとるお客様たちで溢れていて、何が事件への手掛かりで、何が無関係の出来事なのか分かりません。

 

様々な情報に惑わされる警察は、果たして真犯人を見つけ、捕らえることができるのか。コンシェルジュとして、お客様の無理難題に機転を利かせて応える仕事ができる女、山岸と、鋭い観察眼と閃きで事件を解決していく敏腕刑事、新田は再び同じ事件に立ち向かうことに。

 

あなたは、新田よりも先に真相に辿り着くことができますか?ちなみに私は、伏線だらけの展開に惑わされ、思いがけない一つ一つの繋がりに感動し、翻弄され、新田に完敗しました(笑)

 

ミステリーとしての楽しさ満載で、不思議なお客様や独特なホテルマンたちとの会話にワクワクし、そして、人間が抱く怒り、恐怖、嫉妬、憎しみなどの強い感情が引き起こす普通なら有り得ない思考や行動を味わう面白さも含むマスカレードシリーズ第3弾。

 

さあ、仮面を暴かれる前に、相手の仮面を剥がせ!

 

感想

コンシェルジュは決して「無理です」「できません」とは言わない。提案通りが厳しいならば、代替案を必ず考える。これを徹底的に実行している山岸がとてつもなくカッコいいです。代替案を考えるならばお客様の要望の本質を理解しなければなりません。その本質からずれていなければお客様を満足させることができるはずなので、そこからあらゆる手を使って柔軟に施策を考えて各方面に指示を出します。そのすべてがなんとか時間内に成功をおさめ、すべて期待を上回るものになるのだから、尊敬してしまいます。

 

ところで、刑事である新田の仕事にも似たようなものがあります。お客様(新田にとっては疑わしい人々)の不審な行動の数々から、なぜこのような行動をとるに至るのか、という真意を見つけなければなりません。新田は持ち前の観察眼でその真意を鋭く見抜きます。そして、その真意が本当であることを証明する証拠固めをするために、各方面へ協力を仰ぎます。

 

カッコよくて頭がいい二人のこの、「観察しまくり、本質を見抜き、目的を達成するために周りへ指示を出す」そして、「なんとかなる」んじゃなくて、「なんとかする」というこの素晴らしい行動って、色々な仕事にも生きるものではないでしょうか。私は本当に尊敬しちゃうし、こんな好奇心旺盛で聡明な二人が主人公だからこそ、読者にとって、謎解きがとっても楽しく感じられるのではないでしょうか。

 

“とても頭のいい人だから、それを生かすことを楽しんでいる部分もあると思う。いわばゲーム感覚。変わった事件ほど燃えるわけ。こんな奇妙な事件を起こすのは一体どんな人間だろうって好奇心を刺激されたら、正体を知りたくてたまらなくなるのよ”

 

好奇心旺盛な2人と同様、東野さんの読者の皆さんは、ワクワクとした好奇心に溢れている方は多いのではないでしょうか。本作は、そんな好奇心をトリックという部分だけでなく、犯人や他のお客さんの行動の動機という面でも満たしてくれるとっても楽しいエンターテイメントです。

 

皆さんも、一緒に彼の彼女の仮面を剥がしに行きましょ!

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